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ZEBRA へようこそ! このサイトでは熱帯魚を中心に、ブログや図鑑、そして繁殖成功例や病気治療法などを紹介しています。
熱帯魚飼育にて、まず避けられない問題と言えば“病気”ではないでしょうか。
どんな熱帯魚でも、環境が悪ければ体調も崩すし、病気にもなります。
病気を予防する為の対策としては、まず日頃の水質管理、そしてどんな環境で
どんな病気が発症するかという知識を知ることが大事です。
ここでは、そんな病気に対する情報や対策などをまとめてみましたので、
参考にしてみて下さい。
・ こんな環境が病気を発症させる!
・ 飼育ポイント(病気にならないために)
その1
水温
その2
水質
その3
アンモニア&亜硝酸
その4
塩素
・ よくある熱帯魚の病気
・ 品種による熱帯魚の病気
こんな環境が病気を発症させる!
・ 水換え時、カルキ抜きしていない水道水を使用している
・ 何ヶ月も水換えを行わず、アンモニアや亜硝酸濃度が高い状態
・ 水温が高すぎる(低すぎる)
・ 季節の変化で、水温が不安定になっている
・ フィルター掃除を怠り、濾過機能が不十分になっている
・ 水素イオン濃度( pH )が急激に変わってしまった
・ 生体をショップで購入し、持ち帰るまでに長時間掛かった為
体が弱ってしまった。また、水槽への移動に対し環境の変化に
対応できなかった
飼育ポイント(病気にならないために)
☆ 水温
まず大事なのが水温です。
熱帯魚は金魚や鯉などと違って温度変化には弱いのです。
そもそも熱帯魚は、その名のごとく“熱帯・亜熱帯”
(1年間の平均気温が20度以上の地帯)に生息する
魚類なので、日本の川では生きていくことができません。
なので、水槽で熱帯魚を飼育するには「ヒーター」を
必要とするのです。
熱帯魚によって、適温というのがありますので、飼育
する前にその生体の特徴や適した環境はどんな状態か
などを把握しておくことが重要です。
熱帯魚入門者の方のために言っておきますが、ヒーター
のみでは温度調整ができないので、必ず“サーモスタット”
を使用してください。そして、ヒーターも寿命があります
ので、定期的(1年に1回など)に交換するように
してください。ちなみに、「まだヒーターが壊れてないから
交換するにはもったいない」などと思っていると、いざ
切れた時すぐに対応できず(予備のヒーターがないなど)
あとで悲しい目にあうのが落ちですので、熱帯魚のため
にも定期的に交換するように心がけましょう!
☆ 水質
熱帯魚を飼育するに連れ、水温の次に気を付けなければ
ならないのが水質です。
水草などにも勿論影響してきますが、まずPH(ペーハー)
について説明していきます。
このPHというのは“水素イオン濃度指数”のことで、
酸性かアルカリ性かを「0〜14」までの段階で示します。
そして、PH7は中性、7より小さいと酸性、大きいと
アルカリ性となっています。
水温もそうでしたが、水質も生体によって適性値があります。
また、水質は水槽の環境(底床の種類・流木や水草の有無)
によっても変化していきますので、注意が必要です。
この水質を維持させるのが最も大変かもしれませんが、
熱帯魚飼育を成功するか否かに関わってきますので、定期的
なチェックを怠わらないようにしましょう。
〔参考までに・・・〕
買ってきた熱帯魚を水槽へ移す時、袋の中のPHと水槽の中の
PHが極端に違っていると、実際水槽へ移した時にペーハー
ショックという怖い状態を引き起こしてしまい、熱帯魚が
全滅してしまう恐れがあります。
そうならない為のポイントとしては、まず袋ごと水槽の水面に
浮かし20〜30分程そのままにして水温を合わせる。
水温が合ったら袋の水を3分の1程捨て、水槽の水を捨てた
分補充する。(水質にシビアな生体はもっと少なめに調整!)
補充したらまた暫く水面に浮かしておき、落ち着いたら
生体を網で掬って水槽へ入れる。この時、袋の水を水槽の中へ
入れないこと!色々問題はありますが、その袋の水の状態に
よって、病気を発症させてしまう可能性があるからです。
☆ アンモニア&亜硝酸
次にアンモニアと亜硝酸の問題です。
熱帯魚を飼育していると、当然ですが水は汚れていきます。
その主な原因としては、餌の食べ残しや熱帯魚の排泄物。
これにより、水中に“アンモニア”という猛毒の物質が存在
してしまうのです。
そこに、ニトロソモナスと言われているバクテリアがいると、
アンモニアを亜硝酸へと分解してくれます。
しかし、この亜硝酸も猛毒で、濃度が高くなると生体を飼育
することができなくなります。
簡単にまとめると、水槽の水は水換えを怠れば怠る程「酸性」
に傾いてしまうので、定期的に換水すること!
あと一つ、濃度が高くなると有害になりますが、実はフィルター
内にいる硝化バクテリアの働きで無害化してくれているのです。
そして、そのまま水草の栄養素として吸収される。このことは
自然の生態系の中で実際に行われていることで、一般的にも
知られています。
要するに、水質維持はバクテリア次第ということです。
☆ 塩素
私達がいつも利用している水道水、この水道水には人間が飲める
水にするため様々な水質調整をしているのは御存知だと思います。
そして、その水質調整しているものの一つが“塩素”なんです。
この塩素は、水道水を消毒させる為に利用していますが、実は
この塩素、熱帯魚や水草には有害となります。
そこで、塩素を中和させるための方法がいくつかありますので
まとめてみました。
◇ バケツに汲み、一日置いておく
◇ 4・5時間(約半日)日に当てる
◇ 塩素中和で有名な“ハイポ”を使う
◇ テトラ社の“コントラコロライン”を使う
こんな感じで方法は色々ありますが、私が一番オススメするのは
コントラコロラインを使って中和させることです。
実際に私も利用してるし、手間も掛からないからです。
とにかく、金魚や鯉を飼育するにもカルキ抜きをしているように
熱帯魚にもカルキ抜きは重要なことです。
水換え時には必ず行いましょう。
よくある熱帯魚の病気
ここでは、よく見られる(聞く)熱帯魚の病気について紹介します。
・ 白点病
〔症状〕熱帯魚の病気の中で最も有名な、体に白い斑点ができる病気です。
一度発症すると、日に日に斑点が増えて行き、他の魚にも
感染し、そのままにしておくと死んでしまいます。
行動としては体がかゆくなるため、石や流木にこすりつけたりする。
〔原因〕水温・水質の急変、生物濾過機能が不十分
〔治療〕一般的に利用する治療薬は、「グリーンF」や「メチレンブルー」
ですが、水草を枯らしてしまうので、水槽の環境によっては使用
できない場合がある。
治療薬を使用したくない場合は「精製塩」(水量の約1%)を入れ、
水温を28度位まで上げる方法もある。
・ 穴あき病
〔症状〕ウロコの一部が膨らんで充血し、進行するとウロコが落ちる。
水質が悪いと進行も早く、死に至ることも。
〔原因〕エロモナス菌の細菌感染によって発症する
〔治療〕白点病と同じで高温に弱い為、水温を28度位まであげる
・ 水カビ病
〔症状〕表皮に水カビが付着し、傷口深くまで繁殖していきます。
また、繁殖した部位から体液が漏れて、体内の浸透圧が
調整できなくなり死亡するとも言われてます。
〔原因〕魚同士が喧嘩したり、石などの障害物にぶつかり体表に
傷ができることによって発症することがある。
また、ストレスや水質の変化などにより発症することもある
〔治療〕「ニューグリーンF」や「メチレンブルー」を使用するのが
一般的。「精製塩」を入れても(水量の約1%)効果がある
・ 尾ぐされ病
〔症状〕尾ビレの先端が白く変色し、進行するとボロボロになっていきます。
さらに、伝染力が強く、他のヒレまで感染していきます。
〔原因〕濾過機能が働かなくなった汚れた水の中での飼育、そして水質変化
によるストレスが原因で発症すると言われている。
〔治療〕「グリーンF」や「メチレンブルー」を使用するのが一般的。
この病気も塩には弱いので「精製塩」を入れても(水量の約1%)対処可能
・ ウーディニウム病
〔症状〕ヒレや魚体に細かな黄色っぽい粉状の点(白点病より細かい)が
現れる。進行すると死に至る。
行動としては体がかゆくなるため、石や流木にこすりつけたりする。
〔原因〕ウーディニウムという繊毛虫が体表に寄生する
水温や水質の急変、または濾過機能が不十分
〔治療〕「グリーンF」を利用する。または「精製塩」を利用(水量の約1%)
しても良い。
・ 口腐れ病
〔症状〕口周辺が炎症を起して、赤または黄色っぽくなり、進行すると
ボロボロになって口が欠けることもある。死に至ることも
〔原因〕カラムナリスの細菌感染によって発症する。
水温や水質の急変、ストレスが原因となることも
〔治療〕「グリーンF」を利用する。または「精製塩」を利用(水量の約1%)
しても良い。
・ 皮膚病
〔症状〕体表に黄白色の付着物が見られ、ヒレから感染することが多いと
言われる。進行すると魚体がボロボロになりウロコが剥がれる。
行動としては、異常なスピードで水槽内を泳ぎまくる、石などに
体をこすりつけるなど。
〔原因〕カラムナリスの細菌感染によって発症する。
水温や水質の急変、ストレスが原因となることも
〔治療〕「グリーンF」を利用する。または「精製塩」を利用(水量の約1%)
しても良い。
・ 寄生虫
〔症状〕寄生虫が栄養を吸い取って痩せてしまう。
寄生部が炎症を起こし、かゆくなる為石などに体をこすりつける
〔原因〕イカリムシなどの寄生
〔治療〕ピンセットで取り除き、マーキュロで消毒。その後リフィッシュ
(100Lに対し0.5g)で治療し、翌日2分の1程換水する。
また、卵には効果がないので、1週間程したらもう一度
リフィッシュで治療することをおすすめします。
品種による熱帯魚の病気
・ ネオンテトラ病 ……
小型カラシンに多く見られる病気で、体が白くなりヒレや口が
溶けることもある。感染力が強いので、見つけたらすぐ別の
水槽へ移す事。換水も忘れずに。
移した熱帯魚の水槽は、水温を28〜30度位にし、「精製塩」
で治療する。(水量の約1%)
・ エンゼル病、ディスカス病 ……
エンゼルエイズ、ディスカスエイズとも言われている恐ろしい
病気です。体表に白い膜のようなものができ、ヒレや体が
溶けてしまうという特徴があります。
感染された水槽水を別の水槽に入れてしまうとそれだけで感染
してしまうとも言われています。
特に治療方法もなく、高い確率で死んでしまいますので、購入
する際よく生体をチェックしましょう。
・ プレコ病 ……
プレコの病気で、最も恐ろしいのがプレコ病です。
よくある症状はフィラメント(尾ビレの細長い部分)が細くなって
いき、やがて切れる。また、白いシミが何箇所か現れ徐々に
広がり体全体が白くなってしまう。
発症しているプレコを健康なプレコたちがいる水槽へ移してしまうと
二次感染の恐れがある。対象としては、喧嘩をして傷ついている
プレコたち。やはり傷口から感染されやすいです。
水質の悪化が原因で発症するとも言われていますので、定期的な
水換え、そしてフィルター掃除を忘れずに!
治療方法は、発症初期であれば「グリーンF」や「精製塩」を利用
するのが効果的。発見が遅れたらまず助からないでしょう。
発症すると大体4,5日で死んでしまうのが殆どなので。